男の子の自己肯定感を育むための接し方。大切なのは負けたときのフォロー

受験勉強、スポーツ、就職活動。

目の前の課題に対して、自信をもって挑める子に育てるためには「自己肯定感」が欠かせないことは皆さんご存じですよね。

「自分はただ存在しているだけでいいんだ」
「いまの自分が好き」

こうした感覚をわが子にも育んであげたいと思う一方で、日常生活のなかでつい厳しくしつけ過ぎてしまったり、周りの子と比べて成長が遅いのでは…?と焦ってしまったりすることもあるのではないでしょうか。

今回は精神科医の和田秀樹さんの著書『「いまどきの男の子」の心を強くする育て方」を参考に「男の子の自己肯定感」を育むための接し方についてお話をしていきます。

男の子は晩成型!ゆっくり見守る姿勢をもとう

男の子の自己肯定感を育むうえでまず知っておかなければならないのは、人間は「性別」によって、成長スピードがかなり異なるということ。もちろん個体差はありますが、一般的には、「男の子より女の子のほうが何事においても発達が早い」そうです。

「成長期を見てみると、女の子のほうが男の子よりも成長はずっと早く、どの要素を見ても、女の子のほうが男の子を上回ります。とくに小学校から中学校に入るくらいまでは、体格も女の子のほうが大きく、体力、運動能力、学習面も、男の子の上をいき、コミュニケーション能力も社会性も、男の子にょり早くに発達していきます」

私には5歳上の兄と2歳上の姉が1人ずついて、三人兄弟の末っ子として育ったのですが、子どもの頃を振り返ってみると、「姉に面倒を見てもらった記憶はあるけれど、兄にお世話してもらった記憶はまったくない」のです。(笑)

家のお手伝いを中間子の姉ばかり。母も「(姉は)聞き分けがよくて、安心してなんでもお願いできる」と言っていたのを覚えています。身体的な能力も兄より姉のほうが高かったです。休日に家族で腕相撲をしたときも、当時小5の兄が、小2の姉に負けていました。

私の兄の例からもわかるように、男の子って身体的にも、精神的にも、成長スピードがとにかく遅い。男の子を育てているママは、まずその事実を認めることが、男の子の自己肯定感を育むうえでとても重要になります。

「男の子は生物的にみても晩成型だから、成長はゆっくりでいい」と母親自身がどしっと構えて、ひろい心で男の子を辛抱強く見守ってあげましょう。

男の子の特性にあった育て方をするのが大切!

「晩成型の男の子にとって、何がいちばん問題なのかというと、子ども時代、とくに小学校時代に自信を失ってしまうような経験をしやすい、という点です。(中略)子ども時代、女の子に負けてしまうような男の子は、大人が思い描く理想の男の子像とはかけ離れているかもしれませんが、それは男の子としての資質にかけているからではありません。むしろ、それが男の子という、潜在能力を秘めた生き物の自然な姿なのです。」

女の子は大人の真似が上手で、着替えもお手伝いも上手にこなせる子が多いですよね。児童館に行っても、女の子はおとなしくお絵描きやおもちゃで遊んでいる子が多いのに、男の子は落ち着きがなくて、乱暴な遊びが大好き。

こうなると男の子のママは「うちの子、この先大丈夫かしら…?」と心配になってしまうでしょう。しかし、「ゆっくり育つ」のは男の子の特性。男の子なりの特性にあった育て方をすれば、女の子以上に能力を高めることができるかもしれないんです!

男の子の自己肯定感を育むポイントは?

この項目では、男の子の特性にあった育児のポイントについてご紹介をしていきます。

男の子には「取り柄」を作ってあげよう!

「その子が興味をもって取り組めるもの、その子の能力に見合ったものを一生懸命探してみてください。たとえば、文章を読み解く力がなく、学校の授業を楽にクリアできない子どもでも、漢字などの単純暗記は意外におもしろがってやるかもしれません。」

「勉強やスポーツができる子になってほしい」といった願望から、ついつい親は「ゲームよりも絵本」「家遊びより、外で体をおもいっきり動かしてほしい」と思ってしまいますよね。

男の子の取り柄を作り、自己肯定感を育むという上で大切なのは、「遊びも勉強も、その子自身が楽しんで取り組める」ということ。

ひとまず親の願望からはいったん離れて、わが子をよく観察し、その子の興味や適正にあった遊び、勉強法などを提案することが大切ということですね。

大切なのは、負けたときの「フォロー」

ほかの子よりも成長スピードが遅くても、ママ自身がオロオロしないことも大切。子どもがなにかの勝負事に負けてしまったときは、どんなに些細な事でもさりげなくフォローしてあげると、のちのち男の子の自己肯定感に良い影響があるようです。

・クラスメイトに負けたとき
月齢差のハンディを教えて、不安を取り除く
 例:「あの子はあなたよりも半年も早く生まれてるから、今負けちゃうのは仕方ないんだよ!」

・女の子に負けたとき:
男の子があと伸び型であることを教える
 例:「男の子は中学校ぐらいまではゆっくりとしたスピードで成長するから、女の子に負けてしまうのはよくあることなんだよ!」

わが家では次男が早生まれなので、小さいうちはとくに月齢差や性別でハンディを感じやすいかなと思います。母親としてそのあたりのフォローをうまくやっていきたいですね。

絶対にやってはいけない声かけ

「子どもをしっかり育てなければ!」と肩に力が入っているお母さんほど、子どもがなにか失敗したときに感情的に怒ってしまいがち。

「何度いったらわかるの?」
「そんなバカな子に育てた覚えはない!」
「男の子のくせに泣くんじゃないの!」

など、その子自身の人格を否定するような声かけは、男の子の自尊心を傷つけます。「どうせ自分はダメな子なんだ…」とどんどん自信喪失してしまいますので、注意したいですね。

すぐに結果が出る仕事と違って、育児は「毎日の積み重ね」が大切です。どんな言葉や態度で接すれば、男の子の自己肯定感が育まれるのか。長期的な視野をもって、育児と向き合いたいものです。